プロックトン

 プロックトンはハイランド西岸に近い小さな村で、英国内では風光明媚なことで有名です。私にとってもプロックトンは憧れの場所でした。というのはプロックトンが、BBCスコットランドの人気ドラマ、『マクベス巡査』の撮影場所だからです。

 ドラマの中でプロックトンは、ロックドゥという架空の町として登場しました。画面の中のロックドゥの風景は、美しくユニークながらもどこか哀しい、ドラマの世界観そのものでした。

ハイランドの風景とハイランド牛

ハイランドの風景 プロックトンへは、列車で行きました。インバネス駅からノース・ハイランド・ラインに乗り、ハイランドを東から西へ横切ります。

  車窓の景色は、これぞハイランドともいうべきものでした。どこまでも続く荒涼とした山と谷、そこを横切る水。この水が、とても表情に富んでいます。静かな湖、蛇行する川、沼地……。

 インバネスを出発して2時間40分後、プロックトンの駅に着きました。終点カイル・オブ・ロハシュの二つ手前です。

ハイランド牛  駅から村の中心地に向う道は、ゆるい坂道になっています。道端にハイランド名物、ハイランド牛が寝そべっていました。

 大きいけれど、とてもおとなしい生き物です。長い角ともじゃもじゃの毛が特徴で、前髪が長いところがまたかわいいのです。

 地元では、ヘアリー・クーとも呼ばれているそうで、その甘い響きから、愛されているのが伝わってきます。

プロックトン

プロックトン1 道を抜けると視界が開け、白い家と海が目に飛び込んできました。

 弓なりのロッホ・キャロンの湾岸に白く美しい家並みが並び、パームツリーの街路樹がゆらゆら揺れています。

 村全体がナショナルトラストの保護地区で、その街並みは50年前から変わっていないといいます。

 素晴らしい天気で観光客も多く、通りは穏やかながらも活気に満ちていました。

プロックトン2 しかし。

  のんびりと歩く人たちの中で、ひとり目の色を変えてうろうろする私。その目的はただひとつ、マクベス巡査の派出所探しです。

  ロバート・カーライル演じるマクベス巡査の大ファンだった私は、なんとしてもこの村のどこかにあるはずの派出所に行ってみたかったのです。

まるきりストーカーです。きょろきょろしながら歩き回ること約10分、表通りから岬のほうに入った先に、ありました、マクベス巡査の派出所。感激でした。

マクベス巡査の派出所  実際には、どうやら貸し別荘のようでした。ドラマのあらゆるシーンが蘇り、ひとりものすごいテンションで、窓に近づいたり裏に回ったりして写真をとりました。捕まらなくてよかった……。

 ドラマのロックドゥは不思議な熱気のある寒村でしたが、現実のプロックトンは、リゾートの雰囲気が漂う、穏やかな所でした。

 列車の時間の関係で、午後4時前に村を後にしました。インバネスから往復4時間、滞在時間4時間ちょっとという旅でしたが、十分満足でした。

  プロックトンには、こぢんまりとしたB&Bやホテルも複数あります。スカイ島への中継地点として、カイル・オブ・ロハシュまで行くことが多いと思いますが、プロックトンでの宿泊も、旅の疲れを癒すのに最適なのではないかと思います。

  ただし、なにぶんキャパシティに限りがありますし、人気のあるところですから、飛び込みでの宿泊は難しそうです。早めの予約をおすすめします。

オークニー諸島1>>

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